「きものでお出かけするときに、何が必要なのかわからない…」という方。
外出するときに必要な小物も、きものの格や季節にふさわしいものを選べば大丈夫です。
ここでは、きものでお出かけするときに必要な小物を紹介します。
きもので外出するときに必要なもの
草履(ぞうり)
- 草履(ぞうり)は、和装時の履き物の一つで、下駄よりも格式があり、改まった履物とされます。
- 草履を選ぶ場合は、きものやTPOに相応しい格付けのものを選ぶようにしましょう。
- 草履の色は、きものや帯の地色に合わせる方法と、帯締め・帯揚げのいずれかと共色にする方法があります。バッグとお揃いのセットもあります。
- 台の高さは、振袖には5センチ程度、留めそでや訪問着の場合は4センチ、街着ならば動きやすいよう3センチが適当です。
下駄(げた)
- 下駄(げた)は、和装時の履き物の一つで、おもにゆかたなどの普段着用として使われています。
- 下駄は、草履と違い歯がついており地面から離れているため、雨の日などは土の汚れがつきにくく便利です。
- ゆかたの場合、素足で履くので汚れが目立たない黒塗りのものがおすすめです。
替えの足袋
- 気をつけていても、思わぬところで足袋が汚れてしまうことがあります。いざというとき困らないよう、スペアの足袋を持っていくと安心です。
- 汚れた足袋のまま訪問先にお邪魔するのはエチケットに反します。シワの無い白いきれいな足袋を履くよう心がけましょう。
足袋カバー
- 足袋カバーは、足袋にすっぽりかぶせ、足袋を雨や汚れから保護するためのものです。
- 雨の日は、足袋が濡れてしまったり、泥はねで汚れてしまったりしないように、足袋カバーをつけましょう。
※訪問先では、足袋カバーは脱ぎます。
- 本降りの時は、足袋カバーをつけていても、足袋は濡れてしまいますので、替えの足袋を持って行きましょう。
バッグ
- バッグは、きものやTPOに相応しいものを選ぶようにしましょう。
- フォーマルなきものには、きちんと見える草履とのセットなどがおすすめです。
- きものだからといって、必ずしも和装用のバッグでなければならないわけではありません。紬や木綿のきものなど、カジュアルなおしゃれ着には洋服の時と兼用できるものがおすすめです。
草履カバー
- 草履カバーは、草履にすっぽりかぶせ、草履を雨や汚れから保護するためのものです。
- 雨で濡れてしまうと、草履がダメになってしまいます。不意の雨から草履を守るため、お天気が不安定なときは草履カバーを用意しておくと良いでしょう。
- 草履カバーがあれば、目的地まではカバーをかけておき、到着したら取り外すだけなので、とても便利です。
雨下駄(あまげた)
- 雨下駄(あまげた)は、取り外しの出来る爪皮(つめかわ)というカバーがついた雨用の下駄です。
- 雨の日に普通の草履を履くと、革の部分から雨水を吸って脆くなり、草履の寿命が極端に短くなってしまいます。一日中雨降りの日は、跳ねの上がらない高い歯のついた雨下駄がおすすめです。
- 雨下駄は、結婚式やパーティーなど、フォーマルな場には向いていませんので、草履に履き替えましょう。
- 急な雨降りの場合は、ビニール製の草履カバーを草履に被せましょう。
羽織(はおり)
- 羽織は、きものの上に着るもので洋服にたとえるとジャケットにあたります。
- 色無地の上に小紋羽織を着るとお洒落な装いになり、普段着(小紋など)も紋付羽織を着ると略礼装になるなど、羽織の種類によってきものの格を変化させる効果もあります。
- 着る時期は、袷の羽織であれば、一般的に紅葉が始まる頃から桜が咲く頃までです。
- ※羽織は道中着や道行と違い、室内で着ていても良いとされています。しかし、最近主流になってきている膝下10cm程度の丈の長羽織は、室内では脱いだ方が無難な場合があります。お茶席の場合はもちろん、目上の方が同席されるような場合には周りの方に合わせたほうがよいでしょう。
道中着(どうちゅうぎ)
- 道中着は、きものの上に着るもので、洋服にたとえるとコートにあたります。防寒、防雨、防風や、きものや帯を汚さないためなど、実用的な面だけでなく外出時にきものの外観を装うお洒落着にもなっています。
- 道中着は、羽織とは異なりあくまで外出着なので、部屋の中に入るときには脱ぐことがマナーです。
- 道中着はおしゃれ向きのコートなので、普段着などに気軽に羽織れるものとして用いられます。
- ※道中着は羽織と違って、玄関先で脱いでおくのがマナーです。
道行(みちゆき)
- 道行コートは、きものの上に着るもので、洋服にたとえるとコートにあたります。防寒、防雨、防風や、きものや帯を汚さないためなど、実用的な面だけでなく外出時にきものの外観を装うお洒落着にもなっています。
- 道行コートは、羽織とは異なりあくまで外出着なので、部屋の中に入るときには脱ぐことがマナーです。
- 道行は、衿ぐりを四角くとった「道行衿」の定番スタイルのコートです。道中着よりややかしこまった装いになりますので、カジュアルなきものからフォーマルなきものまで、オールマイティーに合わせられ重宝します。
雨コート
- きもの用の雨コートは、きものをすっぽり覆い、大切なきものを雨や汚れから守るためのものです。
- 雨の日には雨コートが必需品です。
- お天気が心配なときは、簡単にたたんで持ち歩けるポリエステルなどの素材の雨コートを用意しておくと良いでしょう。
扇子(せんす)
- 扇子(せんす)は、本来涼をとるためのものですが、帯に差しておしゃれを楽しむ飾りにもなります。
- 扇子は、礼装時やお茶席では茶道では必ず必要なアイテムのひとつになっています。礼装時には、普段用のものとは異なり金銀色のものを用います。
ショール、ストールなど
- 少し肌寒いときなど、ショールがあると寒さを防ぎ、あたたかさを保つことができます。
- しっかり防寒したい時は、毛皮やカシミヤのストールがおすすめです。きものやコートの色とあわせで上手にコーディネートすれば、顔まわりが華やかになり素敵です。きもの用のものでなくてもOK。洋服の時と兼用できるものがおすすめです。