「きものを着てみたい!」「初めてだけど、きものを買おう!」と決めたものの、「どんなきものを買ったらいいの?」「きものや帯のほかに何が必要なの?」「すごく高いんじゃないの?」など、いろいろな疑問があると思います。
ここでは、きものを購入するときに、知っておいたほうがいいことや、購入時のポイントをご紹介します。
疑問を解決し、あなただけのお気に入りの着物を見つけ、きものライフを楽しみましょう。
知っておくこと
本来、きものは誂(あつら)えが原則です。しかし、着る方の好みに合わせてきものを染め上げたり、着る方の寸法に合わせて仕立てますので、どうしてもある程度の期間がかかります。きものを購入する場合は、時間にゆとりを持ち、好きな色柄で体に合った、あなただけのお気に入りのきものを購入するようにしましょう。
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誂えきもの |
プレタきもの(仕立て上がりの既成品) |
メリット |
- 好みの生地が選べる
- 好みの柄が選べる
- 好みの色が選べる
- 体型により縫い巾も違う為、その人にあった寸法で柄が染められる
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デメリット |
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- 柄は良いが色が気に入らない、色は良いが柄が合わない、といった場合がある
- 色柄は気に入ったが寸法が合わない、という場合がある
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購入前のポイント
着たい季節がいつなのか決めておく
- きものには春夏秋冬があり、それぞれの季節によって「柄」「素材」「仕立て方」が異なります。
- 例えば、春と秋では、仕立ては単衣ですが、秋に桜の柄は着られないので選ぶ柄が違ってきます。また、夏と冬では、柄だけでなく生地の素材から仕立てまで異なります。
- このため、きものの購入に際しては、「きものを着たい季節がいつなのか」を決めておくことが大切です。
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時期 |
仕立て方 |
説明 |
10月~5月 |
袷(あわせ) |
裏地を付けて仕立てたきもの |
6月、9月 |
単衣(ひとえ) |
裏地を付けずに仕立てたきもの |
7月、8月 |
薄物(うすもの) |
盛夏に着る、透ける素材のきもの |
着ていく場所や目的を決めておく
- きものには、素材や模様、柄の置き方などによって格付けがあり、着ていく場所や目的によって相応しい格付けがあります。
- 例えば、結婚式に出席するにしても身内の方なのか、あるいは友人の席なのか、知り合いのお子さんの席なのか、など 立場によって着るきものは違います。
- また、お茶会に着ていくのか、観劇なのか、デートなのか、旅行なのか、目的が違えばおのずと着るきものの種類が違ってきます。
- このため、「きものを着ていく場所」や「目的(シーン)」など、きもののTPOをきちんと把握しておくことが大切なのです。
- TPOときものの種類・格についての詳細はこちら
好みの着物を自分なりに決めておく
- 本や雑誌、カタログなどを見て、あらかじめ自分の好きな柄や色を決めておくと良いでしょう。また、手持ちの帯に合わせるきものを選びたい場合は、帯を持参し、実際に合わせて見るのも良い方法です。
- もちろん、詳しいことは店舗のスタッフに相談していただければ良いのですが、あらかじめ好みの色や柄がわかっている方が、相談を受ける店舗のスタッフも、より的確なアドバイスができるからです。
予算を決めておく
- きものの価格は様々です。あらかじめ、ご自分で支払可能な予算を決めておきましょう。
- 特に、初めてきものを購入する場合は、下着、小物、帯、草履、バックなども必要になりますので、これらの費用も含めて予算を検討しておく必要があります。
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購入にかかる費用
きもの |
表生地代、裏地代(胴裏、八掛)、染め代(染めがある場合)、仕立て代、はればれ加工代(撥水・ガード加工)など |
下着・小物 |
肌襦袢、裾よけ、長襦袢、半襟、襟芯、腰紐、伊達締め、足袋、帯板、帯枕など |
帯関連 |
帯、帯揚げ、帯締め |
その他 |
草履、バッグなど |
店頭で購入するときのポイント
店舗に行く前に準備しておいたことを話す
- どんな場所や時季にきものを着たいのか、好みの色や柄、おおまかな予算はいくらかなど、事前に準備しておいたことを店舗のスタッフにお話しください。
- さが美では、「着付けアドバイザー」の資格をもった店舗スタッフが、あなたに合ったきものを探してお見せします。
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誂えきものの場合
お支払いについて
- 誂えきものの場合、注文時に代金全額を支払う必要はありません。
- さが美では、仕立加工に出すまでに代金の50%をお支払いいただきます。残りの50%は、仕立加工も済み、商品を納品する時までにお支払いください。
- ※さが美では、クレジットカード、提携ショッピングクレジットでのお支払いも承ります。
- ※クレジットカード、提携ショッピングクレジットをご利用の場合は、契約時に全額をお支払いいただきます(代金の一部支払いはできません)。
メンテナンス
- きものは、非常にデリケートな衣類です。着用したあとにキチンと手入れをせず、タンスにしまいっ放しにしていると、シミや変色・虫くいといった大変な状況になることが多々あります。
- 着用によるシミや汚れがついた場合や汗をかいた場合には、必ず購入店舗で汚れ落としや汗等のシミ抜きを依頼しましょう。
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お気に入りのきものを長持ちさせ、末永く愛用するためには、専門家にみてもらい手入れをしておく事が大切です。
さが美では、きものを末長く楽しんでいただくため、着用した後には、「*京洗い」をおすすめしています。
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*京洗い(きょうあらい)
きものを解かないでそのまま縮みや型崩れを起こさないように生地に優しい処理方法で洗う洗い方です。さが美の「京洗い」は、特殊な溶剤を使用し、柔らかい絹の風合いを損なわないように丁寧に洗い上げ、ススやホコリと油分が主成分である「着汚れ」を落とします。
- 「シミ抜き」や「京洗い」など、きもののメンテナンスに関する詳細はこちら